御坊で和田勇シンポジウム

 御坊市の官民でつくる和田勇顕彰会(吉田擴会長)主催の和田勇シンポジウムが15日に市民文化会館小ホールで開催され、大病を克服し、歴史の人物紹介を通じて日本人の素晴らしさを発信している博多の歴女、白駒妃登美さんが講演。1964年東京オリンピック招致に尽力した和田氏の生い立ちや功績を紹介し、「日本人の生き方そのもの。和田さんの志を皆さんで引き継いでいこう」と客席の450人に熱いメッセージを送った。
 「わたし以上に和田さんのことに詳しい人はいるが、わたし以上に和田さんの素晴らしさを世の中に発信している人はいない」と自負する白駒さん。昨年1年間、全国で200回行った講演のうち40回は和田さんを取り上げたとし、「なぜ発信しているか、それは和田さんの生きざまが、先人たちが刻んできた日本人の生き方そのものだから」と和田さんの功績を通じて日本人としての誇りを広く発信していることを紹介した。
 21歳でオーストラリアにホームステイした経験から、語学や知識よりも、先人たちが育んでくれたことを身に付けている人、自分が生まれ育った国の歴史を理解している、そんな「ちゃんとした日本人になること」が国際人のスタートラインだと痛感したことを説明。「和田さんは真の国際人」とした上で、和歌山県には困った人を放っておけない日本人特有の美徳があふれているとし、明治23年のエルトゥールル号座礁での串本町民の献身的な活動、400年前、真田幸村を男にした九度山町民の惻隠の情、箕島高校の故尾藤公前監督のエピソードを持論を交えて紹介。「和田さんは本当に素晴らしいが、育んだのは和歌山県人の遺伝子。和田さんが4~9歳という多感な時期を御坊で過ごしたことが、偉業に大きな影響を与えていると思う」と和歌山、御坊の風土が和田さんを生み出したと強調した。
 功績として、東京五輪を実現させた中南米への招致活動、次の開催地にメキシコシティが立候補すると、恩返しのためにノウハウを伝えたこと、日系人のための老人ホームを建設したことを説明した上で、「和田さんの人生は恩に報いる、報恩感謝の人生。日本人は志を大切にしてきた。志は誰かに受け継がれる。日本の歴史は志のリレーに本質があり、和田さんは日本人の本質を体現する人。思いが脈々とこの地に生き続けている。いま生きている私たちが先人たちの思いを受け継いで生きれば、先人の思いは永遠に続く。皆さん、ぜひこの思いを継承していってください」と熱く語った。
 講演の前には昨年度和田勇物語読書感想文で最優秀賞の力津彩愛さん(志賀小6年)と森山栞奈さん(御坊中3年)が作品を発表した。

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