笑える狂言、許せぬ偽証

 京都のコンビニに3日夜、22歳の男性が「知らない男に刺された」と駆け込んできた。警察が男性から事情を聞いたが、どうも話がおかしい。問い詰めると、襲われたというのはウソで、寝坊して仕事に遅れたため、けがで入院すれば切り抜けられると考え、自らはさみで腹を傷つけたのだという。
 男性は飲食店の店員で、コンビニへ駆け込んだのが午後9時ごろ。目覚めたのはその直前だったらしく、どう急いでも仕事に間に合わず、店長に怒られるのがよほど怖かったのだろう。夜の7時や8時に寝過ごすとは、どんな生活をしているのか。
 思い出すのは、大手旅行会社の社員が、高校の遠足バスの手配を忘れていたことがばれないようにと考え、「遠足に行くのが死ぬほど辛い。中止してほしい」という手紙を自分で書き、それを拾った体で学校に届けたという話。
 学校は手紙の内容に驚き、生徒全員に意向を確認したところ、「行きたくない」という生徒はいなかった。予定通り、遠足を実施しようとして、バスが手配されていないことが発覚した。〇〇の考え休むに似たり。遠足が死ぬほど辛いというのも無理がありすぎる。
 不可抗力だと、突拍子もない事態をでっちあげ、平気な顔でよどみなくウソをつく。その自作自演の猿芝居、ばれたあとの恥ずかしさが喜劇の「狂言」につながる。長年、組織で働いていると、よく似たウソを見聞きするし、実際に巻き込まれることもある。
 遅刻や仕事のミスをごまかすためのウソなら笑えるし了解もできるが、金と名誉、権力を手に入れるための虚偽の記載や証言は許しがたい。国会ワイドショーの100万円の寄付云々も根っこは同じで、国民の多くはその分厚い面の皮にあきれ返っているだろう。     (静)

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