忘れることのできない魚

 趣味は釣り。腕前は別にして、結構キャリアは長い。物心がついた時から自宅近くを流れていた川でハイ(オイカワ)釣りを始め、以来40年以上続けていることになる。家族からは「この寒いなか、なんで釣りにいくの?」とあきれられているが、休みの日には暇さえあれば、海や川に出かけて竿を出している。
 いままでに釣った魚で、大きさには関係なく忘れることのできない魚に出会ったことが何度かある。小学生の時に友釣りで初めて釣ったアユもその1つ。いまでもその時の手ごたえや周囲の情景まで蘇ってくるほど鮮明に覚えている。アマゴもそうだ。渓流の女王と呼ばれ、パーマーク(小判型の模様)ときれいな赤い斑点があるのが特徴。川の上流域に生息しているため筆者の自宅近くではアマゴ釣りをすることができず、中学生の頃には自転車で3時間ほどかけて釣りに行った。初めて釣った時は魚体の美しさに感動した。そのアマゴの姿も、今も脳裏に焼きついている。
 しかし、そのアユやアマゴ釣りをする太公望は年々減少しているという。確かに20~30年前に日高川にアユ釣りに行くと、釣り場を確保するのが大変なほどだったが、最近は釣り人の姿がめっきりと減った。アマゴについても、20年前と比べると釣り人は半減しているという。
 今月1日、日高川のアマゴ釣りが解禁した。ことしは「手軽に釣りを楽しんでもらいたい」と日高川漁協が直前に田辺市龍神村の2カ所(龍神温泉元湯周辺と宮代キャンプ場周辺)に成魚を計4000匹放流し、釣りやすい環境を整えている。アマゴ釣りを経験したことのない読者もおられると思うが、一度挑戦してみてはどうか。心に残る1匹が釣り上げられるかもしれない。(雄)

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