アイムア シュレダーヒューマン

 第63回田辺市美術展覧会の入賞作品が決まった。南部高校の調子ちえさん(2年)が洋画の部、高橋哲也君(3年)が彫塑の部でそれぞれ最高の知事賞を獲得した。高校から2部門で知事賞を同時受賞するのは熊野高校以来37年ぶりで、南部高校からは初めて。長時間を費やして作品づくりに取り組んだ成果が実った。
 調子さんの作品は油絵で、タイトルは「アンチグラビティ」。反重力という意味で、3カ月かけてF100号(162㌢×130㌢)のキャンバスに描いた大作。平面に落ちた水を表現した空想画で、ガラス玉などを取り入れて仕上げた。審査員からは「画面に独特の雰囲気を与えている秀作。構成が工夫され、丁寧なグラデーションがいい」と高い評価を受けた。調子さんは「同じような色付け作業が多く、とても大変だった。今回が初めての出展で入賞するとは思っていなかったが、大きな賞に選ばれてとてもうれしい」と話している。
 高橋君の作品は友人をモデルとした彫塑で、タイトルは「アイムア シュレダーヒューマン」。鉄の棒に発泡スチロールを取り付けて形を作り、その上からシュレッダーの紙を洗濯のりで貼り付けて仕上げた。制作期間は約半年にも及んだ。「こつこつと積み重ねられた造形は迫力があり、現在の便利な世の中に何かを訴えかけるようなたたずまいが印象的」と高評価を受けた。高橋君は「ポケットに手を入れている部分が難しかった。半年間頑張った努力が報われてとてもうれしい」と話している。このほか、同校から彫塑の部で岡崎知弘君(3年)が市長賞、藤澤哲君が教委賞を受賞した。いずれも美術部員で、顧問の大木譲司教諭は「生徒たちがよく努力した。3年生は11月の文化祭で引退するが、この経験を生かして他の場面でもしっかりと頑張ってもらいたい」と話している。

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