太陽福祉会の新施設計画 県の用地提供はかなわず

 社会福祉法人太陽福祉会(皆川敏治理事長)が、巨大地震対策で日高町荊木地内の県有地に計画している福祉避難所を兼ねた新規の障害者施設建設は、県に用地提供の考えがないことが、14日の同町議会一般質問の中で分かった。場所はマツゲングラウンド東の駐車場で、県としては今後もイベントの開催などで駐車場が必要との判断。これに伴い建設計画は一時保留となっており、松本秀司町長は一般質問の答弁で、広域的な連携で代替地探しなどに協力する考えを示した。
 太陽福祉会では、成人障害者の日中活動の場として美浜町や日高町など4カ所に就労支援の作業所を運営しているが、定員は合計105人のところ、現在132人が利用登録。新たに4人の利用希望もあり、ニーズが増加している。さらに海岸部にある児童施設(定員30人)や作業所(45人)、市内のグループホーム10カ所(45人)の利用者もいるが、近い将来発生が予想されている南海トラフ地震などが起きた場合に、避難して一定期間過ごせる専用施設がないのが現状。4月の熊本地震では、健常者と障害者が一緒に避難生活する場合の問題もクローズアップされた。
 新たな障害者施設には、障害者や高齢者の避難所の機能も備えるよう計画。津波の影響がないと想定される場所に用地が必要で、敷地面積は約2000平方㍍を見込んでいる。太陽福祉会が候補地としていたのは、津波浸水エリア外にあるマツゲンスポーツグラウンド東の駐車場(面積約7000平方㍍、うち舗装部分は約4000平方㍍)。昨年の紀の国わかやま国体でホッケー競技用に整備されたが、普段の利用が少ないことから、県に提供してもらえるよう要望。先月26日に日高町で開かれた県政報告会では、仁坂吉伸知事に〝直談判〟もしていた。
 しかし、県障害福祉課では「今後も大きなスポーツイベントを誘致していきたいので、駐車場として残しておきたい。平成31年には本県で全国健康福祉祭(ねんりんピック)の開催も控えている」として、現時点で用地提供には協力できないとしている。これに伴い、障害者施設建設の保留を余儀なくされているが、太陽福祉会の皆川理事長は「何としても必要な施設。引き続き計画が実現できるよう進めていきたい」と話している。
 一般質問では、稲垣崇議員が「福祉避難所を兼ねた障害者施設建設について町長の考えは」と質問。松本町長は「障害者福祉の向上へ期待していたが、今回はかなわなかった」と県の協力が得られなかったことを報告した。稲垣議員は「今回の福祉避難所建設より、大事なことが県にあるのなら仕方がないが、納得いかない面もある。町としても太陽福祉会に協力を」とし、松本町長は「なかなか一町だけで協力していくのは難しいが、今後、(太陽福祉会が)町村会や御坊市にも話を持ちかけていただければ、一緒になって広域で協力していきたい」と答弁した。

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