戦局逆転、勝利を信じて

 昭和16年12月8日、日本は米英に対して宣戦を布告。真珠湾から緒戦は快進撃を続け、わずか半年でフィリピン、仏領インドシナ、ビルマなどを次々と占領した。しかし、17年6月のミッドウェー敗北で形勢は逆転。日本軍はじりじりと後退を続けた。
 19年10月のレイテ沖海戦では、米軍の圧倒的な兵力を前に、日本軍は爆弾を抱えた戦闘機を敵艦に体当たりさせる特攻隊を初めて出撃させた。が、フィリピンは奪い返され、翌年2~3月には硫黄島で2万人以上の守備隊が全滅。B29による本土への人道に反する無差別爆撃が激しさを増すなか、米軍は大量の艦船と兵力を沖縄に差し向けた。
 このころ、鹿児島県薩摩半島の南、知覧という小さな山村の陸軍飛行学校分教場は、最後の砦(沖縄)を守るための特攻基地となった。今月3日にはこの地の知覧特攻平和会館で慰霊祭が行われ、7つ上の兄、中西伸一さんを特攻で亡くした美浜町の小松雅也さん(84)が遺族を代表して慰霊の言葉を述べた。
 同会館には中西さんら沖縄戦で亡くなられた陸軍の隊員を中心に、1036人の遺影や遺書が展示されている。自らの命と引き換えに祖国と家族を守り、追い詰められた戦局が必ず逆転すると信じて散っていった若き隊員たちの笑顔、家族への優しい別れの言葉に胸が締め付けられる。
 日高地方出身者では中西さんのほか、美浜町の塩崎竹千代さんと御坊市の中本甚之介さんの遺影も飾られている。中本さんの遺影は戦友が持ち込まれたもので、事務局はいまもご遺族と連絡がとれていないという。ご家族、知人の方はぜひ同会館(℡0993-83-2525)、または弊社(℡0738-24-0077)までご連絡ください。(静)

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