つながりだけは切らないで

 平成25年度児童生徒の問題行動等に関する調査で、県内公立小中高校、特別支援学校のいじめ認知件数が前年度より279件増え、1000人当たりの認知件数が近畿では京都に次いで多いことが分かった。県教委は児童生徒、教職員に対する早期発見のための取り組みの成果とみる。
 いじめや校内暴力と並んで調査項目となっている不登校については、小学校が216件から32件増、中学校が797件から51件増、高校が393件から71件増。主な理由をみると、小学生は友人関係、中学生は友人関係と学業不振、高校生は友人関係と学業不振に加え、「不本意入学」も多いという。
 深刻な問題となっているいじめ、不登校、若者のひきこもり。いじめが不登校のきっかけとなり、不登校から卒業後も続く長期ひきこもりにつながるケースも少なくない。全国にひきこもりの若者は100万人ともいわれ、ネット社会の進展に合わせてひきこもりが長期化し、全体の3分の1はひきこもり生活が10年以上続いているという調査結果もある。
 両親や家族もつらく、情けない思いをしている。親としての愛情が足りないのか、逆に注ぎ過ぎたのか。自問を繰り返し、周囲に相談しながら、解決策をさぐるが見つからない。父親の厳しさは家庭内暴力につながり、同級生のやさしい誘いはコンプレックスをさらに強める。
 本人は「こんなことではいけない」と暗闇の中でもがきながら、社会に復帰できると信じ、そのタイミングを懸命にさぐっている。それは半年後か1年後、5年後、10年後かもしれない。寄り添う家族、親類、友人も疲れるが、自分が落ち込まない程度に適度に〝抜き〟ながら、彼らとのつながりだけは切らないで見守っていてほしい。 (静)

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