世界遺産登録は梅産地の進化へ

 みなべ町と田辺市の梅産地では梅産業を世界農業遺産に登録しようと、今月下旬には推進協議会を立ち上げる。今後は農林水産省の審査などのハードルはあるが、来年6月ごろの登録を目指して取り組みを進めている。
 両市町での梅栽培の歴史は古く、400年前の江戸時代から。地元住民の知恵と工夫で日本一の産地を築いてきた。明治には生産と加工を一手に行うという経営が始められ、この当時から6次産業化が行われていたことになる。
 世界農業遺産は、近代化の中で失われつつある伝統的な農業や農法などを保全しようとするシステム。次世代へ受け継いでいくというのが狙いだが、江戸時代や明治時代の栽培方法と現代の栽培方法を比べるともちろん大きな違いがある。過去からあった方法をそのまま引き継いでいる訳でない。全体的システムからみれば、基本部分では変わらないかもしれないが、細かな部分は常に改善されてきた。例えば、収穫作業の効率化、スプリンクラーなどによる防虫管理、商品の流通など近代化された。
 果実に関する食の部分でも同じだ。昔は食べ方といえば梅干し、梅ジュース、梅酒ぐらいだったが、近年ではハチミツを加えるなどした調味梅干しも登場。菓子などに利用した新商品も開発されている。こうした変化・改善が日本一の産地の形成につながったといえる。
 世界農業遺産は農業システムの継承が目的だが、登録による効果としては梅のアピール度が強まることや観光客の増加などが挙げられている。認定されれば、一層の梅産地の進化につながるきっかけになることは間違いない。 (雄)

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