阪神大震災の教訓を生かせ

 6434人の犠牲者を出した阪神大震災から去る17日で19年が経った。月日の流れの速さには驚くばかりだが、あの日の記憶は忘れることはない。二十歳だった筆者は、甚大な被害が出た神戸市からはかなり離れた大阪府柏原市で下宿をしていたが、あんな大きな揺れを経験したのは初めて。震度は5だったが古い木造2階建ての文化住宅の1階に住んでいたこともあって、2階が落ちてくるんじゃないかと感じた恐怖はいまでもはっきり覚えている。布団をかぶりこんで、早く揺れがおさまってくれと本気で願った。予期せぬことに直面すると、なんの行動も取れないということに気づかされた。日ごろの訓練がいかに大事かということだ。
 兵庫県内の被災した地域ではことしもさまざまな追悼式典が行われた。この中で大手新聞に報道されていたある小学校の取り組みが目に留まった。この小学校の周辺では、住民150人以上の死者が出た。追悼式典を行ってきたが、単なる儀式にしてはならないと、6年生に式を運営させるようにしたのだ。児童は家族を亡くした遺族に話を聞くなどして命の大切を理解していく。そして下級生や身近な人に語り継いでいく。震災を風化させず教訓を忘れてはいけないことを伝えるメッセージとなり、将来の減災につながるだろう。
 日高地方の海岸線に住む限り、南海地震は避けて通れない宿命。昭和21年12月に起こった昭和南海地震はいまの世代に語り継がれているだろうか。残念ながらそうとはいいがたい。各学校で児童生徒が南海地震の体験者に話を聞き、それを下級生に語り継いでいく、そんな取り組みの必要性も阪神大震災の教訓ではないだろうか。  (片)

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