戦争体験者の思い後世に

 本紙では今月7日付から終戦日となる15日付まで「終わらざる夏」として、日高地方の戦争経験者の体験談や戦争への思いを掲載した。筆者も昨年に続き担当し、2人の戦争体験を取材。2人とも国外の戦地には出ていないものの、10代のころから戦争に駆り出され、軍需工場で空襲におびえる日々や厳しい訓練など、戦争へのそれぞれの思いを語ってくれた。
 今回の連載に向け、早い段階から戦争経験者を探していたが、なかなか見つからなかった。戦地へ行ったり、軍需工場で働いていた人などを中心に探していたが、戦後68年となるいま、当時の兵隊や工員として招集された当時二十歳前後やそれ以上の人の年齢が、90歳前後と高齢になっているためだ。あと数年もすれば戦地へ行った人を見つけるのはより難しくなり、こういった話を聞ける機会も減るだろう。
 領土問題など戦争の影響はいまでも残り、外交を進める上での障害にもなっている。時代が流れるにつれ戦争が過去の出来事となり、また誰かが都合よく塗り替えているのか、真実がわかりにくくなってきている。情報のデータ化が進んでいる現代ですら、数十年後にはさまざまな出来事がいまとは違う解釈でとらえられているのかもしれない。
 ただどんなに時代が変わっても「戦争を繰り返してはいけない」ということは、後世に伝えていかなければならない。そのためにも戦争の残酷さやむなしさを身にしみて感じている戦争経験者の証言を、多くの人に知ってもらいたい。今後さらに体験者の高齢化が進むが、できる限り彼らの思いを活字に残し記録していきたい。   (城)

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