笑いが闇の中の人を救うことも

 芸能人やスポーツ選手が続々と被災地を訪れている。先日は長渕剛が避難所にギターを持って現れ、ミニライブを行った。お年寄りの中には「あんただれや?」という人もいたはず。また、行方不明者の捜索や被災者の生活支援に当たる自衛隊の基地も訪問。こちらは隊員が「やべぇ。マジうれしい」と感動していたが、憧れのアーチストの励ましを受け、士気も高まったようだ。
 しばらく続いたイベントの自粛も、被災者の皆さんに申し訳ないという気持ち的な部分からの中止はやめようというムードに変わってきた。景気を後退させないためにも、元気な地域はイベントをやって金を使い、会場での募金活動で少しでも義援金が集まればという話。もちろん、「不謹慎かも…」という心情も理解できる。中止や規模縮小は日本人ならではの動きかもしれない。
 以前、病気で死に直面した知人は、声も出ないほど落ち込んだ入院生活で、大好きなお笑い芸人のDVDを見て、「まだ笑える自分に気づき、救われた気がした」という。震災から1カ月近く、テレビはバラエティーを放送しなかったが、気を使われている当の被災者はテレビなど見たくても見ることができない。多くはラジオで安否情報やニュースを繰り返し聞いており、そこにお笑いや歌番組があっても、喜ばれこそすれ、不謹慎だと責める人はいないだろう。
 被災地の人が撮影、それをテレビ局に提供し、「どや感」まじりに繰り返された津波映像こそ、幼い子どもにはトラウマになりかねない。ようは過度の自粛で同じものばかりにならず、内容の多様性を失わないことが最も重要。受け手は本来勝手なもので、情報はリモコンで選択できる。      (静)

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