心の豊かさが求められる時代

 ブータン王国の王女が来日したというニュースで、初めてブータンという国に興味を持った。南アジアの人口70万人足らずの小国は、精神的な幸せを示す「国民総幸福量」(GNH)の向上を目指している国だ。たいていの国は物質的な国民総生産(GDP)の向上を目指しているが、ブータンでは精神的な豊かさを求めることに国を挙げて取り組んでいる。環境や文化財の保護、よい統治など大きく分けて4つの柱があり、経済開発によって自然や文化が壊れるのなら意味がない、という考え方だ。数年前の調査では、「いま幸せですか」という問いに9割以上が「はい」と答えたという。何を持って幸せだと思うかは人によって違うので数字をうのみにするわけにはいかないが、幸せだと感じている国民が多いのは事実だろう。
 日本はどうか。ブータンより経済的に恵まれているし、物質的な豊かさは世界でも最高水準であろう。しかし、警察庁発表の2010年の自殺者数は、3万1560人で13年連続して3万人を超えた。不景気という社会情勢の要因が大きいが、物質的な豊かさを追い求め過ぎた結果なのかもしれない。いまこそ心の豊かさが求められている。
 では、心の豊かさとは一体何か。「一つはささいなことでも幸せだと思える心、そして思いやり」という人がいた。なるほど、他人のことを思っている余裕がない世の中、いま日本人に欠けているものだろう。心の豊かさの追求が自殺者減に直接つながるかどうかは分からないが、ささいなことでも幸せだと思える余裕を持てれば、いまとは違った世界が広がる気がする。皆さんにとっての幸せとはなんですか。       (片)

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