シリーズ「田舎暮らし」⑤ ゆめ倶楽部21

20105028-1.JPG 日高川町を県内で最も人気が高い田舎暮らしの地に押し上げたのは、 体験型観光や教育旅行の受け入れなどの事業を行う地域の団体、 ゆめ倶楽部21 (原見知子会長) の力によるところが大きい。 地元住民と都会から移住してきた人たちが手を組み、 米や野菜作りの農業体験、 草木染め、 わらぞうり作り、 間伐、 川遊びなどほんまもんの体験を提供。 発足から8年が過ぎ、 地域の1つの産業にまで成長したその活動を紹介する。
 ゆめ倶楽部21は、合併前の平成14年2月、中津ゆめ倶楽部21としてスタート。中津地区の地元住民と大阪などから田舎暮らしで移住してきた人らが手を組み、体験型観光や教育旅行、UIターン者の受け入れ拡大支援などに取り組んでいる。現在の会員は45人、うち10人ほどが町外からの移住者。米作りや野菜収穫の農業、タケノコ掘りや間伐の林業、竹細工や干し柿作りの手作り、ホタル鑑賞やアマゴ釣りの遊びなど、1年を通して、都会では味わうことのできない田舎体験を提供している。
 これまでの受け入れ実績は、1年目の14年度 (約2カ月)が864人、 15年度が1414人、16年度が2054人、17年度が1356人、18年度が2373人、19年度が2386人、20年度が2151人となっており、21年度は最多の2447人を記録。都会の人を対象に、会報や産品販売所の商品券などの特典がつくファン倶楽部制度もあり、家族連れの行楽のほか、近年は学校単位、学年単位で訪れる教育旅行、修学旅行に人気が高まっているという。
 八尾市から佐井に引っ越してきた矢追武夫さん、大阪市から坂野川に移り住んだ瀧川泰彦さんらIターン者が企画から体験メニューづくり、PRにかかわり、地元の西淳一さん(船津)、大江サトさん(高津尾)、小早川眞さん(三佐)や生活研究グループのメンバーとともに楽しみながら倶楽部を運営。利用者が支払う体験メニュー料金のうち10%は倶楽部の運営費、9割は材料費や人件費となり、それぞれのインストラクターにも小遣い程度の報酬が入る。県内各地で行われている同様のほんまもん体験と比べても、メニューの数は日高川町が約60個でダントツの多さ。年間の利用者も2500人の目標まであとひと息。過疎が進む地域の観光産業、田舎暮らしを希望する人たちの入り口としてしっかり根付いている。
 メンバーの高齢化とともに、今後はコーディネーターや体験インストラクターの後継者育成が大きな課題。事務局を務める町の移住・交流専門員、山下泰三さん(54)は「ゆめ倶楽部の体験メニューは子どもたちの笑顔とやる気を引き出す教育効果が高く、米や野菜の農業は体験者とその周辺への販路拡大につながっています。これからも地元の人と移住してきた人との協働で、全国に誇れる倶楽部にしていきたいですね」と話している。

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