くらしと健康 シリーズ 「認知症」 ⑥脳トレで予防を 

12181.jpg 高齢者に占める認知症の人の割合は年々大きくなっており、厚生労働省の推計によると、2015年で7・6%、2030年には10・2%となり、65歳以上の10人に1人に認知症の症状がみられる時代がくるといわれています。福祉が国づくりの大きな柱となる日本の将来にとって、認知症対策は最重要課題の1つ。 今回は若い人も含めすべての人にかかわる問題として、認知症予防について㈲ヒューマンケアキタデの取り組みを紹介します。
 「地域の高齢者サロンなどに出向いてお話させていただいてますが、 認知症については、 『(自分は)ボケたくない』 というのが皆さんの共通の思いで、 関心はあるんですが、 『実際にどうしたらいいのか分からない』 というのが多くの人の反応ですね」 というのは、 ヒューマンケアキタデの認知症対応型デイサービス事業所 「コミュニティケアキタデゆうゆう」 管理者の藤本和人さん (29)。 高齢化とともに増加している認知症に対する正しい理解を深めてもらおうと、 市内薗の日高病院北側出入り口西側にあるデイサービスセンターを拠点に日々の通所介護だけでなく、 市内や美浜町の高齢者サロンなどに出向いて認知症予防の出張講師も務めています。
 アルツハイマー病や脳こうそく、 脳出血などが原因となる認知症の予防には、 簡単な計算や音読、 手や指の運動が効果的というのはよくいわれています。 これら、 高齢になっても脳機能が衰えにくく、 認知症が発症しづらい脳をつくるためのトレーニングとして、 ゆうゆうではテレビなどでおなじみの諏訪東京理科大の篠原菊紀教授が指導・推薦する脳トレプログラム 「楽習 (らくしゅう) 療法」 を紹介。 「楽しいから続く、 続くから脳力アップ」 をモットーに、 昔話や歌の音読や簡単な計算、 ぬり絵、 折り紙、 パズルなどを実践していて、想像力やコミュニケーション、 判断力、 集中力など行動・感情を抑制する前頭葉を鍛え、 楽しくゲーム感覚で記憶を引き出す力などを強化します。
 キタデゆうゆうは地域密着型のデイサービス事業者として御坊市と日高町の指定を受け、 昨年の8~10月とことしの2~3月には一般から希望者を募り、 全10回の脳の健康教室を開きました。 いずれも日高地方各地から10人以上が参加し、 楽習療法の脳トレを実施した結果、 参加者の教室スタート時と終了時の脳機能レベルを示すポイントがアップするなど、 改善がみられたそうです。
 多くの人は、若いころには自分の仕事を持って、家庭の中でも役割を持って働いていますが、会社を定年退職したり、高齢になると仕事や日課がなくなり、家庭での役割も息子や娘にかわってしまいます。 藤本さんは「これも1つの認知症発症のパターンで、予防のためには高齢になっても趣味や生きがい、日課を持ち続け、外に出て人と接し、おしゃべりして笑うことで脳が活性化し、認知症の予防、早期発見にもつながります」 といいます。
 人はだれでも年をとるにつれて記憶力が低下し、もの忘れも多くなります。もの忘れも年齢相応のたんなるもの忘れか、認知症による記憶障害なのか、このあたりの見極めも難しいところですが、認知症は早期発見することによって症状の進行を遅らせたり、原因疾患を突き止めることで慢性硬膜下血腫などは手術で完治することもあります。気になるときは病院やかかりつけ医に相談、まずは趣味や脳トレで楽しく予防を。

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