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御坊の笹野家住宅 国登録有形文化財に

2018年3月11日
国の登録有形文化財への指定が決まった笹野家

 御坊市薗の笹野家住宅が、国の登録有形文化財に指定されることが決まった。国の文化審議会が9日、文部科学省に登録を答申した。主屋(しゅおく)のほか離座敷(はなれざしき)、土蔵(どぞう)、表門及び塀の計4件で、御坊市内の文化財登録は7カ所の20件となった。笹野家は新町に建つ近代和風住宅の一つとして高い価値があり、古い街並みの歴史的景観に大きく寄与している点が評価された。


 笹野家住宅は、小竹八幡神社から東約150㍍にある。元は印南町の旧稲原村で酒造業を営んでいたが、1854年の安政の南海地震で被害を受け、大正期に現在地へ移ってきた。屋敷構えは大正末期から5年ほどかけて建設されたと伝わっており、昭和前期の竣工とされている。この時に主屋、土蔵、表門と塀を新築し、離座敷は稲原から移築した。


 主屋は敷地中央に北を正面として建ち、木造2階建て瓦ぶき、東西棟の入母屋造り。建築面積282平方㍍。全体を和風意匠でまとめつつ、玄関脇の応接間の洋風意匠や2階座敷の奇抜な床の間まわりの構成、廊下を巧みに配置した平面計画など、近代的な手法を多く取り入れており、時代の特徴をよく表す住宅となっている。台所などを除き全体的に改造が少なく、上質の部材は保存状態が抜群。旧中川家住宅とともに御坊の昭和初期の住宅建築の代表的なものとして評価されている。


 離座敷は木造平屋建て瓦ぶきで、建築面積80平方㍍。年輪の詰んだ良材が使用され、本瓦ぶきの外観は重厚で、華やかで軽快な主屋とは対照的な造りとなっている。通りに面して建つ土蔵、表門と塀は、いずれも細部まで丁寧に作られた質の高い建築となっている。


 審議会では「昭和初期に建築された主屋をはじめ、屋敷地全体が庭園を含め良好に保存されている。主屋、土蔵、表門と塀は上質な近代の和風住宅建築として御坊を代表するものの一つで、移築の伝えのある座敷も当家の歴史を伝えるうえで貴重」と高い評価を受けた。


 市内ではこれまで堀河屋又兵衛家住宅、堀河屋野村、伊藤家住宅、佐竹家住宅、なかがわ(旧中川家住宅)、伊勢屋が登録されている。市教育委員会では「また一つ貴重な文化財が増え、古い街並みの保存と、まちの活性化にもつなげていきたい」と話している。


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