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防災は意識より行動

2017年11月15日

 「人はいざというとき、経験や訓練したこと以上のことはできないだろう」。10年近く前、地震津波の防災対策に熱心に取り組んでいた方がいっていた言葉だ。避難訓練に日ごろから参加しておくことの大切さを訴えるために言われていた。地震の揺れ、津波のすさまじさは東日本大震災等の映像で記憶しており、経験していなくても何となく分かっているふうに思っている人は多いのではないだろうか。大きな揺れが来たらあの道を通ってあそこに逃げよう、そんなの簡単だと心の中で考えている人は案外多いかもしれない。いやそうではないと警鐘を鳴らすのが冒頭の言葉だ。訓練しておかなければいざというとき体は絶対に動かない。


 先日、御坊商工会議所の津波防災研究会の視察研修に参加した。最も印象的だったのが、東京消防庁の体験施設での地震の揺れだ。阪神大震災と同じ震度7の揺れ、わずか20秒間の体験だったが、以前に経験した起震車での揺れとはまた違い、立つことはおろか、テーブルの脚にしがみついているのがやっと。南海地震では震度7とまでいかなくとも、6強クラスの揺れが2~3分続くといわれている。なすすべがないどころか、揺れに動揺して冷静な判断ができなくなると思ったのが率直な感想だった。


 震度2~3の地震でも鼓動が速くなる、筆者だけではないだろう。地震に対する恐怖心は、言い換えれば防災意識の高さの表れでもある。しかし、いくら意識を高めても、いざというときに行動できるとは限らない。先日の世界津波の日前後に行われた各市町での訓練、あなたは参加しましたか。できることから始めるのが、いま自分にできることだと再認識しよう。 (片)


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