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突きつけられた存立危機事態

2017年8月13日

 北朝鮮が核弾頭の小型化に成功し、大陸間弾道ミサイル(ICBM)への搭載が可能になったと、米国防情報局が分析したという。トランプ大統領は「これ以上、米国を脅さない方がいい。世界が見たこともないような炎と怒りに直面することになる」と強く警告した。


 米当局は北朝鮮がすでに最大60発の核兵器を保有していると分析しており、多くの専門家が「来年後半にはICBMの大気圏再突入技術をクリアするだろう」との見方をしているらしい。軍事行動に踏み切るレッドラインは前の大統領時代にすでに越えているはずだが、ここにきてトップ同士の脅し文句が凄味を増している。


 北朝鮮の挑発行為は、長距離ミサイル技術を確立するための実験であると同時に、米国に対する反撃能力を見せつけることが狙い。過去、米国が武力攻撃に出たアフガニスタン、イラク、さらにトランプ政権下のシリアもいずれも核は持たず、核の反撃が抑止力として働いていることが分かる。


 北朝鮮が手に入れたい米国まで届くICBM。米側は弾頭の大気圏再突入技術はまだ不完全とみているが、北朝鮮はその完全なるミサイルの開発に成功したと主張し、グアム周辺への中距離弾発射を検討しているとの声明を発表した。


 グアム攻撃が実行されれば、複数のミサイルが同時に発射され、日本の上空を通過する。実際に軍事衝突が起きた場合、わが国は現行、何ができ、何ができないのか。


 マスコミ、野党が共闘して政権の支持率落としに血道を上げているうち、集団的自衛権の行使につながる日本の「存立危機事態」が突きつけられた。ミサイル防衛か、敵基地攻撃能力か。マスコミも国民も、国民を守る国会議論に焦点を。  (静)



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