台風12号で大きな被害を受けた日高川町などで本格的な復旧工事が始まるのを前に、御坊労働基準監督署と建設業者、各市町、県の4者が日高地域災害復旧工事労働災害防止協議会を発足させ、20日に初会合が開かれた。死亡・重大事故ゼロを目指して、今後は4者がスクラムを組んで現場パトロールや勉強会を開催していくことを確認。「事故は復旧を遅らせる」を合言葉に安全な作業へ決意を新たにした。
兵庫県佐用町などで甚大な被害が出た平成21年8月の台風による集中豪雨の復旧工事では、死亡事故を含む多くの労災が発生。事故減少へ向けて労災防止協議会が組織され、成果を出した経緯がある。昨年9月の台風12号では、御坊労基署管内の日高川町や印南町、みなべ町を中心に大きな被害が出ており、復旧へ向けて多数の建設工事が計画されていることから、いち早く同様の協議会を発足させることにした。
会議には労基署と日高振興局建設部や農地課、各市町建設課職員、日高建設業協同組合の役員ら約30人が出席。御坊労基署の恩地信博署長が「すでに災害復旧工事が始まっているが、幸いこれまで管内で大きな労災は発生していない。ただ、今後本格化してくれば、危険が多い現場も増えてくる。一日も早い復旧が望まれるが、急ぐあまり事故を起こしてしまえば、逆に工事は大幅に遅れてしまうことを肝に銘じてほしい。今後は関係機関と連携を強化し、工事が円滑に安全に進められるよう願っている」と一致団結を呼びかけた。日高振興局建設部の田中幸夫部長も「発注者、請負業者、労基署が力を合わせ、労災を起こさないように取り組んでいこう」と協力を求めた。日高川町や印南町、みなべ町を中心に今後予定されている工事概要が説明されたあと、今後の安全衛生向上へ向けた取り組みで協議。本協議会を年2回程度開いていくほか、発注者と労基署、業者が一体となって工事現場のパトロールを年に数回実施、請負業者を交えた安全対策の勉強会も定期的に開いていくことを決めた。
会議終了後、恩地署長は「墜落や転落防止対策を徹底することや、あらかじめ事故を起こす危険を排除するリスクアセスメントを一層普及させるよう指導し、悲惨な事故を起こさない環境作りに努めていきたい」と力を込めて話していた。