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元職訓センター 売却を断念

2010年9月 2日

 独立行政法人雇用・能力開発機構は31日までに市内薗、 元御坊職業訓練センターを解体し、 更地にして市に返還する方針を固めた。 これまで建物を市に売却、 そして民間に売却することを試みたが、 いずれも価格設定が高いために失敗。 解体には数千万円にものぼる費用がかかるが、事情を知る関係者からは「こんなことなら値下げしてでも売った方がよかったのでは」 との批判の声も聞かれている。


 元職業訓練センターの土地は市有地で面積1301平方㍍。 建物は機構の所有で、 鉄筋コンクリート造り5階建て、 延べ床面積1340平方㍍。 昭和58年10月に完成し、 平成17年3月に同センターが日高町荊木に移転したあと閉鎖されたまま。 機構は年間数百万円の借地料を支払って土地を市から借りている。 当初、 市が保健センターなどへの活用を考えて建物を購入する話もあったが、 価格交渉で折り合いが付かず決裂。 市としては厳しい財政状況の中で譲れない価格があり、 機構側としてもかつて同じような国の第3セクターがただ同然で施設を地方自治体に払い下げ、 一部から批判の声があったことから価格の引き下げを敬遠した。 機構側はそれなら民間に施設を活用してもらおうと、 ことし1月と5月の2回、 一般競争入札を行ったが、 こちらも土地と建物セットで最低価格9487万円がネックとなり、 入札参加希望者はいずれもゼロだった。 価格の引き下げも視野に入れていたが、 不況の中で売れる見通しもなく断念した。
 

 市はその後、 厳しい財政状況の中で保健センターの整備を見送っており、 いまとなっては建物を必要としていない。 さらに建物ごと返還されても維持管理費や改修費もかさんでくることから、 機構に対して 「土地を返還するなら建物を解体してから」 と要請していた。 解体工事は11月にも始まり、 年度末に終了。 機構は国の補助金を受けて運営しているが、 結局国民の税金の一部がこういった格好で使われることになった。 返還された更地について市の活用法はまだないが、 近くの市民文化会館などの駐車場としても利用できそうだ。

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