夏の甲子園が終わってまだ10日ほどだが、県内では3年生引退後初の公式戦となる県下高校野球新人戦が始まっている。ベスト4入りすれば来春のセンバツ出場校を選ぶ際の重要な参考資料となる秋季近畿地区大会の県2次予選へ進出が決まるため、テレビ中継はなくとも高校野球ファンの注目度は高い。
大会3日目の先月29日、県営紀三井寺球場の2回戦3試合に地元3校が登場するとあって、後輩記者と一緒に観戦に行ってきた。第1試合の国際開洋第二戦には間に合わなかったが、第2試合の日高戦、第3試合の紀央館戦はバックネット裏から楽しめた。外野からの感想だが、新人戦は夏みたいに負ければ終わりといった緊張感が薄いように思われる。ブラスバンドの軽快な演奏や応援団の熱のこもったエールもなく、グラウンドには球音が響き渡る。勝敗より一つ一つのプレーに集中できるところが夏とは違った醍醐味だ。
日高は、夏ベスト8入りの原動力となった2年生エースが安定感抜群の投球。打線も奮起し、初戦を大勝で飾った。紀央館は序盤の大量得点を、1年生ながら夏の大舞台で先発した左腕が守りきった。1年生左腕は夏のマウンドでは少し硬さがあったが、この日は持ち味の打たせて取る投球がさえ、精神面の成長もうかがわせた。
別会場では日高中津も2回戦を突破し、地元3校が3回戦へ進出。3、4日にそれぞれ試合があり、次はベスト8入りを目指す。ここ数年、秋の地元勢は振るわない。10年ほど前は毎年のように出場していた近畿大会も5年以上遠ざかっているが、日高、紀央館の2回戦快勝ぶりを観ると今秋こそはと期待が膨らむ。センバツ出場を決め、明るい話題を提供してほしい。 (賀)