映画『アルマゲドン』は、地球に向かってくる巨大隕石を破壊すべく、掘削のプロ集団が宇宙に飛び立ち、隕石に乗り移って深さ240㍍の穴を掘り、爆弾を爆発させて真っ二つ、地球を救う物語だ。石油掘削のプロたちは、過酷な環境の中で任務を完遂。240㍍掘るのに一日もかからなかった。SF映画、フィクションの話をしても仕方ないが、いまほどブルース・ウィリス率いる掘削のプロ集団がいてくれればと思うことはない。
地球のまさに裏側、南米チリで発生した鉱山の落盤事故。約700㍍地下に閉じ込められていた33人の作業員全員の無事が確認されたニュースには驚いた。すでに17日が経過しているが、避難所のわずかな食料をみんなで分け合って生き延びてきた。ただ、手放しでは喜べない。地上から救出するための穴を掘るのに、なんと4カ月ほどもかかってしまうというのだ。ただ掘るだけならもっと早く作業できるのだろうが、地盤が弱く、二次災害につながる可能性があるから雑にはできない。それにしても、もっと早くできないものか。こんなときこそ国境を超えた支援が必要ではないか。世界の技術を結集できないものだろうか。個人にできることは思いつかないが、とにかくいまは無事地上に姿を見せてくれるよう祈りたい。
災害はいつどこで起こるか分からない。チリの33人は運がよかったといわれるかもしれないが、生き延びることができたのは備蓄と団結力があったからだ。日高地方も南海地震など大災害が隣り合わせにある。備えの大切さをあらためて考えたいものだ。関東大震災から間もなく87年、9月1日は防災の日である。 (片)