トップページ > 社会'美浜町>

椿山ダムの公害紛争調停再開

2010年8月26日

 日高川町の県営椿山ダムの放流に伴う濁水と磯焼けの因果関係をめぐる美浜町の三尾漁協と県の公害紛争は24日、公害等調整委員会の原因裁定審理により中断していた調停が再開された。ことし6月には同委員会が漁協側が原因裁定申請を棄却したが、今回の調停では会議の前に、漁協側は「裁定委員会は磯焼けの原因を何ら科学的に解明していない」と主張。過去の県との合意に基づき、より効果的で具体的な濁水軽減策を協議するため、専門家も加えた対策会議の設置を申し入れた。


 漁協側は、 いまから16年前の平成6年8月の日高港湾埋め立て同意否決 (臨時総会) 以前からダムの濁水を問題とし、 9年3月には県との間で日高港第1期港湾整備事業に関してダム上流への濁水防止膜設置、 渇水期のダム上流部の定期的なしゅんせつ、 日高川右岸の導流堤延長などの濁水対策、 漁業振興対策など4項目の覚書を交わした。 その後、 16年3月まで7年間対策を話し合ったがまとまらず、 同年6月、 県の公害調停委員会に調停を申請。 18年9月にはアワビ等の貝類の水揚げ量・水揚高の激減、 磯根資源の損傷・枯死は、 ダムから洪水時に放流される濁水が三尾沿岸に流入、 岩礁部に堆積することによって磯の海藻を枯死させ、 育成を阻害していることが原因として、 国の公害等調整委員会に原因裁定を申請した。


 その後、 調停は審理が休止され、 同委員会は昨年6月まで8回の審問を開き、 ダムの大量放水後の海底調査などを実施。 その結果、 ことし6月、 同委員会は 「申請人ら (漁協等) の裁定申請を棄却する」 との裁定を下した。


 約4年ぶりに再開された今回の調停では、 会議の前に漁協側が 「公害等調整委員会の裁定は、 結論が不当なだけでなく、 磯焼けの原因を何ら科学的に解明していない」 と主張。 海水温の上昇や魚による海藻の食害などに関する記述はあいまいで事実に基づいていないとし、 「原因を科学的に解明して裁定する機関としての役割を果たしていないと言わざるを得ない」 と訴えた。 また、 平成9年の県との間の合意に基づく濁水軽減対策も十分に履行されていないと指摘し、 「本調停において三尾の磯焼け克服に真に役立つ具体策を協議したい。 そのために、 公正な立場の専門家にも加わってもらう対策会議を設置してほしい」 と要望した。

関連記事

powered by weblio


 PR情報
 PR情報
ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(R)