盆にはご先祖さんが帰ってくる、というより子どもや孫たちが帰ってきて、にぎやかに過ごす方も多いだろう。仏壇の前でおいしい料理を囲んでわいわい楽しんでいる、そんな和やかな家族だんらんの場面が目に浮かぶ。みんなの仲のよい笑い声を聞けば、ご先祖さんたちもさぞかし喜んでくれることだろう。人が喜んでいる姿は、周りの人も幸せにするものだ。
住友生命保険が全国の男女2000人を対象に実施した「笑顔」のアンケート調査結果が報道されていた。一日のうち笑顔でいる時間は女性が2時間41分、男性は約半分の1時間16分だったという。男の筆者としては笑っている時間が一日1時間余りというのは少ないように感じる。ちなみに最も長かったのは20代女性の2時間58分、最短は40代と50代以上の男性の1時間2分。「一番笑顔になった思い出」は「子どもの誕生」だったことに少しほっとした。
子どもの健やかな成長を楽しむのは、親として当然の思い。しかし、育児放棄によって幼い命が奪われる痛ましい事件が後を絶たない。子どもの誕生にも笑顔はでなかったのだろうか。虐待は個人の問題だけでなく、周りの環境によっても大きく影響する。どのような環境が虐待を生んだのか、検証なくして有効な対策はない。
親が笑顔でいれば子どもも自然と笑顔が出る。笑顔の多くは人とのコミュニケーションやふれあいから生まれるものであり、人とのかかわりが薄くなれば笑顔も少なくなる。保険会社の調査結果は、いまの時代を映し出しているようにも思える。皆さんは一日のうちにどれだけ笑っていますか。どんな時代でも、笑顔だけは忘れないようにしたい。 (片)