中学生が学校や友人、日々の生活の中で考えていることを主張、提言する「少年メッセージ」の2010日高地方発表大会が6日、由良町の中央公民館で開かれ、21人が人権や平和、家族の絆、自分の生き方、言葉の大切さ等について発表。他人を思いやる、人生を切り開く、感謝するといった素直な「心」が感動を呼んだ。印南3年の森愛莉さん、日高高付属3年の角冴佳さんが優秀賞を受賞。2人は7月31日に和歌山市で開催される県大会に出場する。
昨年、和歌山県中学校訪韓研修団の一員として韓国を訪れた森さんは「人と人とをつなぐ言葉」と題し、交流を通して学んだ考えを発表した。植民地にした不幸な過去を持つ日本人の一人として「私はある意味の引け目を感じていました」とした上で、「私は韓国の中学生に生まれて初めて韓国語であいさつをしました。『アニョンハセヨ』。すると、みんなが『アニョンハセヨ』と返してくれました。私の不安が一気に飛びました」と笑顔。「気持ちのいい一日があいさつから始まるように、国と国との交流もあいさつから始まると実感しました」とし、「あいさつでつながった韓国に、元気と自信をもらった韓国に何か恩返しができればいいと思います。これからの日韓の友好交流関係を築いていくのは、これからの時代を生きていく私たちの役目です。国を超えたあいさつがたくさんの人々に届きますように。『カムサハムニダ』。『ありがとう』」と表現力豊かに主張した。
父が特別養護老人ホームで働く角さんは「父の仕事」と題し、本や新聞記事との出会いを通して抱くようになった父への尊敬、将来への思いを発表した。父に対して「教養のない人」という印象を持っていたが、夫の温かい人柄に気づき、感謝と尊敬の念を抱くようになる女性を書いた本から「人間の価値は教養や知識や思慮深さで決まるものではない」、特養待機者の新聞記事から「父は人を助けるという素晴らしい仕事に就いている」と発見。「『いい仕事=(イコール)人のために働くこと』という方程式になってきています」とし、「私も父のように人の役に立てる仕事に就き、自分の子どもに尊敬されるような大人になりたいと思います。そのために、いろいろな経験を積み、さまざまな人のことを知り、たくさんの知識を自分の中に取り入れていきます。今、自分にできることに全力で向かい合い、人を思いやれる大人になれるよう頑張っていきます」と力強く主張した。
日高地方国語教育研究会の熊代信彦会長ら7人が審査した。「伝えたい言葉」をテーマにした南部3年・井上智絵さん、「高齢者や障害者の暮らしやすい街に」の由良2年・中川歩美さん、「母の想いに」の上南部2年・谷本優衣さんが奨励賞を受賞。3人の作品は県の文集に掲載される。