市は平成17年度から民間の木造住宅耐震改修工事補助事業を実施しているが、21年度末まで5年間の実績をまとめた。事業を活用したのは延べ7戸で、先の耐震診断で改修が必要と判断された住宅のわずか4%にとどまっている。要因は「補助を受けても自己負担が高額」「住居人の高齢化」などが考えられ、容易に事業が進められない現状にあることが分かった。
木造住宅耐震改修工事補助の対象は昭和56年5月31日以前に着工し、市が実施している無料耐震診断で改修が必要(総合評点0・7未満)と判断された市内の民間住宅。耐震診断は平成16年度からスタートしており、21年度末までに延べ244戸が診断を受けた。うち改修が必要なのは175戸(71・72%)となっている。改修工事補助事業は17年度からスタート。補助を受けて工事を行ったのは初年度と18年度が各1戸、19年度が0戸、20年度が3戸、21年度が2戸。当初、補助は家屋全体の工事が対象となっていたが、18年度から部分的な改修でも適用できるようになったため、若干使い勝手はよくなったが、それでも補助を受けて改修する人は少ないといえる。
現行で改修工事は3分の1が自己負担で、残りの3分の2を市と県が補助している。補助の限度額は60万円。仮に改修工事に100万円の費用がかかる場合は自己負担が40万円となり、不況で家計の台所事情も厳しい中でなかなか改修工事に踏み切れないとみられている。また、高齢者の1人暮らし世帯などでは「改修したところで...」と半ばあきらめムードもあるようだ。担当課は「市の広報紙で改修工事補助のことはPRしている。地震の恐ろしさ、備えの大切さなども出前講座や自主防災組織の取り組みで市民にはかなり浸透していると考えている。改修を推進しなければならないが、実際するかどうかは各家庭の意識の問題だから非常に難しいものがある。改修工事補助は当面24年度末までとなっており、いまのうちに改修してほしい」と話している。