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きれいな魚の姿をもう一度

2010年3月12日

 3月1日はアマゴ釣りの解禁日だった。日高地方を流れる日高川の上流域は関西でも有数の釣り場。解禁日には京阪神などから多くの太公望が訪れ、日の出と同時に川に入って自然の中で釣りを楽しんだ。漁期は9月末までと長いが、ことしの初日は水量も多く絶好のコンディションではなかっただろうか▼この魚は特に強い引きを楽しめる訳ではないが、魚体がきれいなのが魅力だ。釣り上げた時に何とも言えない爽快感がある。体の側面に薄紫色の斑紋(パーマーク)と赤色の小点があり、その美しさから「渓流の女王」と呼ばれる。当地方では方言で「アメノウオ」や「コサメ」という呼び名もある▼筆者も釣り好きで、以前はアマゴ釣りに夢中になった時もあった。しかし、もう20年ほど行っていない。理由は釣り場が遠いことなどからつい億劫(おっくう)に思ってしまい、なかなか行動に移せない。10代、20代だった頃は心をわくわくさせるだけで、釣り場まで行くのがしんどいなどとはこれっぽっちも考えたことはなかったのだが...▼アマゴ釣りだけでなく、年をとるにつれて行動力が鈍ったのは確かだ。他のことに対してもそう。「この日にこれをやってみよう」と頭の中で計画を立てても、いざその時になるとなかなか一歩が踏み出せない。結局、何もせずに終わってしまうというパターンが多い▼大地が温まり始め、冬眠していた虫や動物たちが穴から出てくるといわれる啓蟄(けいちつ、3月6日)も過ぎた。行動的になれる暖かい季節はすぐそこ。筆者もそろそろ活発に活動し、ことしこそはもう一度、あの美しい魚が舞う姿を目にしたいと思う。    (雄)

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