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日高広域消防 技術伝承プロジェクト始動

2010年1月24日

 職員の大量定年退職を10年後に控える日高広域消防は、消防技術を若手に引き継ごうと、「火災防御伝承プロジェクト」 を始動させた。 経験豊富なベテランが自らの体験を資料にまとめ、 若手や消防団員の教材にする取り組み。 テーマを山火事に絞り、 職員が8グループに分かれ、 3月10日の発表会に向けて作業を進めている。 団塊世代の退職で技術継承が全国的な課題になっている中、 モデルケースになると注目されている。

 昭和58年発足の同消防は、 平成30・31年に定年退職がピークを迎える。 弓場研二消防長によると、 火災現場で実際に活動することで、 危険への対応や効率的な消火技術を身につけることができるが、 最近は火災自体が年々減少しており、 若手の経験不足は否めないという。そこで、過去にあった火災でどのような活動をしたのか、 実際に出動した職員が資料で忠実に再現し、 教訓などを後世に伝えていくことにした。
 
 テーマを山火事に絞った理由は、 建物などの火災現場はすでに残っていないが、 山はいまも残っており、 資料をもとに実際に燃えた現場に足を運ぶことができるため。 当時の火災をシミュレーションしながら実地訓練することで、 少しでも実践的な消防技術を身につけてもらうのが狙いだ。 若手消防職員に限らず、 現場活動経験の不足は消防団も同じで、 団員研修などでも活用していくことにしている。
 
 現在、資料作りに取り組んでいるのは、 昭和に採用された熟練職員ばかり。 本署と中津、 印南、 みなべの各出張所から2グループずつ、 合計8グループが昭和、 平成にあった大規模な山火事をピックアップし、 パソコンを使ったプレゼンテーション資料作りに奮闘している。 3月10日には同消防本部で発表会を開き、 職員ほか消防団幹部らに披露する。  弓場消防長は 「現場で擬似体験することで、 先輩がたどった経験を少しでも吸収し、 ベテランの大量退職が消防の質の低下につながらないようにしたい」 と期待を込めて話している。

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