この夏、日高川町の道成寺で開かれている能楽こども教室は、17日で10回の稽古を終え、19日には本堂で子どもたちが発表を行う。鼓などの鳴り物や仕舞(しまい)と呼ばれる舞踊の稽古も大詰め、回を重ねるごとに指導の能楽師も厳しさがアップ。晴れの舞台が古典芸能の聖地、道成寺の本堂とあって、子どもたちは緊張のなかにも本番が待ち遠しい様子だ。
教室は、子どもたちが日本の伝統文化にふれて興味を持ち、関心を高めるきっかけにしようと、伝統文化活性化国民協会の事業として先月22日からスタート。日高地方の小学生22人が参加し、道成寺の深イイ話、小鼓、仕舞・謡(うたい)、狂言などの体験、稽古を続けている。12日は能楽協会大阪支部の大倉流小鼓方、清水皓祐さんが高速の大渋滞に巻き込まれながら駆けつけ、子どもたちは自分で作った扇子(扇)を持って仕舞と謡、小鼓の打ち方、かけ声などを練習した。
清水さんの指導はこの日が5回目、清水さんは「本番までもう時間がないぞ」と指導に熱が入り、子どもたちも大きな声で鼓、謡を練習。川辺西小学校2年生の津村まりもちゃん(7)は「早く衣装をつけて発表したいです」と本番が待ち遠しい様子だった。
発表の舞台となる本堂は室町時代の1378年に建てられた重要文化財。安珍・清姫伝説をもとにした演目は能楽だけでなく、歌舞伎、文楽(人形浄瑠璃)にも多い。19日は午前10時から第二縁起堂で能衣装の着付を見学できるワークショップがあり、10時半ごろから子どもたちが「高砂」を舞い、小学6年生の観世流子方シテ方の赤松裕一君も同じく「高砂」の舞を披露する。雨の場合、発表も第二縁起堂となる。