国の文化財審議会は19日、 みなべ町北道の 「大江家住宅主屋」 を歴史的な建造物を保存する国の登録有形文化財に (建造物) に指定するよう文部科学省に答申した。 江戸時代後期に建築され、 明治時代中ごろまで酒造業を営んでいた建物。 登録されれば町内で初めて、 県内では54カ所、 142件目となる。
19日に開かれた国の文化審議会で答申、全国で116件の建築物が選ばれた。県内での選考は「大江家住宅主屋」のみ。
大江家住宅主屋は現在、町内の商店街の中に位置する。主屋は木造2階建ての瓦ぶきで、背後の納屋と土蔵で構成。旧熊野街道に面し、主屋の間口は全体で約26㍍。繊細な格子構えとしっくいの壁を持つ。1階の床から天井までの高さに比べ、2階の床から天井までの高さが極端に低い「つし2階」と呼ばれる造りになっている。明治時代に座敷部分を増築しているが全体として伝統的な町屋建築の形式を残しており、江戸時代から明治時代にかけてのみなべ町の町並みを偲ぶことができる点が評価された。
大江家は江戸時代中期に町内に移り住み、かつての熊野街道沿いに主屋を建て、「酒井屋」という屋号で酒造業を営んでいたという。関係者らは、「内部には改造したあとがみられるものの、伝統的な形式や景観の上でも貴重な建物」と評価している。