春の訪れを告げるカツオ漁がことしも低調だ。 1月末は季節外れの大漁となったが、 本格シーズンの3月中旬以降はほとんど水揚げがない状態。 紀州日高漁協南部町支所漁協ではこの季節には多くの船が出漁するが、 ことしは他の魚種に切り替える人も。 県水産試験場 (串本) では 「1月に大漁となった年は本格シーズンの3、 4月も漁が多いのが普通で、 ことしのような年は記憶にない」 と話している。
県水産試験場によると、 ことしは1、 2月には紀南地方の漁協でもカツオの水揚げ量は多く、 漁業関係者らも 「この時期としては非常に珍しい豊漁」 と驚くほどだった。 同試験場でも 「本格シーズンになっても豊漁になる可能性が高い」 と期待していたが、 3月に入って水揚げ量は激減した。 南部町支所でも1月下旬ごろはカツオで活気づいたが、 3月以降はほとんど水揚げがない。 いつもこの時期にカツオ漁を中心としていた漁師らもタチウオなど他の魚に切り替える人が多くなっている。 関係者によると、 漁場となっている串本町の沖合にもカツオの群れが少ないという。 ことしだけでなく近年低調が続いており、 要因としては 「カツオは春先に南から北へ黒潮海流に乗って回遊するが、 東南アジアのフィリピンなどでの漁獲量が年々増えており、 日本に来るカツオが少なくなっているのが響いているのではないか」 という声もある。 1、 2月の豊漁については 「カツオは一般的に東北地方の沖合まで北上、 秋ごろから南へ下り 『戻りガツオ』 と呼ばれる。 その戻りガツオが昨年秋に少なく、 時期遅れで1、 2月にきた可能性がある」 という見方をする関係者も多い。 漁師らは 「3月はあまりに低調だった。 4月には少しでも回復してほしい」 と話している。